水島努監督のリアリティと、アニメと漫画の違い
SHIROBAKOを振り返る機会がありました
その時、ふと思ったこと
白箱好きに他の作品を勧めるとしたらなんなんだ?
白箱はPAワークスのお仕事アニメシリーズらしいけど、じゃあそれらが当てはまるのか?
違うっぽい
放送範囲外だった花咲くいろはもダビングを覚えていたサクラクエストも見たことないけど
雰囲気的に違いそう
シリーズや制作スタジオの枠の中より同じ監督の作品の方が近いんじゃないかと
白箱の監督は水島努監督
ガルパンや迷家やウィッチクラフトワークスなどの大物監督
振り返ってみれば、白箱とガルパンとちょっと不評だった?迷家はどれも似ているような
何が似てるのかって淡々としたテンポ
どれも淡々と進むのよ、物語も会話も
あと、ちょっと無機質なキャラクター
どれもなんだか表面的というかやけに物分かりがいいというか、そんな感じ
例えばガルパンの戦車が店に突っ込んでぶち壊れるシーンの店主のリアクションなんかあれがリアルなら気が狂ってるのよ
やったー建て替えられるぜみたいな感じだっけ?
全然リアルじゃない
だからこそなぜかリアリティがある
そんな作品、キャラクターたち
テンポがよくて見ていて心地いい
それに非現実なわけではない。過程がすっ飛んで強調されてるだけで。
お笑いのコントみたいな感じなのか
見ている人はアニメがリアルじゃないと分かってる
だけどアニメにはアニメらしさ、その世界でのリアリティは求めるのよ
人間に寄せ過ぎず人間として崩壊しないギリギリのラインでおもしろおかしく動くキャラクターはリアルじゃないからリアルで見てる人は入り込めるのよ
アイカツも似たような作りなんじゃないかと思う
逆に
まるでこれがリアルなんだと言わんばかりの見せ方をすると違和感はごりごり
例えばこの間見たラブライブサンシャイン2期の何話だかの、1年生がコンビニから帰るシーンでやたらと自然体ぶりやがったのよ
あれが気持ち悪い気持ち悪い。そんなことをしてもアニメはアニメだしそれまで積み上げてきたあの世界での彼女たちのリアリティが崩れる。ヨハネヨハネずらずらぴぎぴぎ言ってるアンリアルがリアリティなのに。作り手のイキリで死ぬキャラクター。言い過ぎだけどね(笑)
そういうことをずーっとやってた作品がアリスと蔵六
やたらとボヤッとした抽象的なことを言ったり登場人物のテンションが基本低かったり
そりゃ現実の人はアニメキャラクターみたいにその場その場でパキッと的確なことを言わないしテンションも高くないよ?でも、そんなことをしても全然リアルに見えない
小手先で作るリアルごっこほど不自然なものはないよ。おもらしなんか気持ち悪さしかない。
ボロカス言ってるけど嫌いなわけじゃないよ。大量の豚とかおもしろかったしアリスだっけ?主人公の言動おもろいし魔法みたいなのかっこいいし。
ただ、アリスと蔵六は漫画原作なのよ
漫画の中ではあれでちゃんと成立してるのかもね
アニメと漫画は違うから
漫画は読み手がスピード決めるし文字の大きさだとか形だとか配置があるし基本白黒だし
一番の違いはコマ割りか?
漫画はコマの大きさが場面ごとに違うけどアニメはずーっと1画面だから
だからアニメと漫画で同じ内容をやっても体感はけっこう違うんだろうさ
コマ割りを考えると
アニメは絵本の方が近いのかも?
つまり
みなさん、きんだーてれびを見ましょう
アニメにリアリティを乗せるにはアニメはアニメだとちょっと冷めないと上手くいかないんだろうね
大変
水島努作品をコント的だと言い表すなんてうまいこと思いつけました
今回の自己満足
SHIROBAKOの次に勧めるなら
今やってるコトブキなんとかでもいいかもね。我らがZAQが主題歌だから。